太りすぎは生命を脅かすとよく言われるが、これに反して、70歳以上で過体重の人は正常体重の人に比べて10年間の死亡率が低いことがオーストラリアの研究で示された。米国老年医学会(AGS)誌「Journal of American Geriatric Society」オンライン版に1月27日掲載(印刷版は2月号に掲載)されたこの研究は、過体重が心疾患をはじめとするさまざまな健康問題を引き起こすとする研究と矛盾するものである。
研究を率いたウェスタンオーストラリア大学のLeon Flicker氏は「この研究から、70歳までそれなりに健康に生きてきた人の場合、体脂肪量によるリスクとベネフィット(便益)が若い人とは異なることが示される」と述べている。
Flicker氏らは、研究を開始した1996年の時点で70〜75歳であったオーストラリア人9,200人強を対象に、健康状態に関する10年分のデータを検討。オーストラリアは米国、英国に次いで世界第3位の肥満国である。今回の研究では、ボディ・マス・インデックス(BMI、身長と体重から算出する肥満指数)に基づいて過体重および肥満を定義し、やせぎみ(BMI<18.5)、正常(BMI 18.5-24.9)、過体重(BMI 25.0-29.9)、肥満(BMI≧30.0)の4つの区分を用いた。
その結果、過体重(肥満の一歩手前)の人は正常体重の人に比べて死亡リスクが13%低かった。しかし、肥満の人にはベネフィットは認められなかったという。このほか、座りがちな生活をしていると死亡リスクが女性では2倍になり、男性では4分の1増大することも判明した。研究著者らは、過体重や肥満を判定するシステムを再評価する時かもしれないと述べている。
原文
[2010年1月28日/HealthDay News]
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