米ニューヨーク市では、飲食店に対し健康に有害なトランス脂肪酸の使用を控えることを義務付けているが、この政策が成功していることが報告され、米医学誌「Annals of Internal Medicine(内科学)」7月21日号に掲載された。同市は2006年12月から人工トランス脂肪酸の使用を徐々に減らすよう要請し、2008年11月から完全に義務付けている。
著者の1人、ニューヨーク市衛生局のLynn Silver博士によると、市内では、例えばフライドポテトに含まれる飽和脂肪およびトランス脂肪は50%以上減少。全体では、調理に用いられるトランス脂肪酸が50%から2%未満まで減少したという。消費者は特に気にしている様子はなく、置き換えに成功したことは明らかだとSilver氏は述べている。トランス脂肪酸(半硬化油とも呼ばれる)は従来の植物油よりも長持ちするためよく用いられていたが、特に味がよいわけではなく、摂取量が2%増えると心臓発作などの心血管障害リスクが23%増大するとされている。
懸念されていた客からの抗議や経営への影響もみられず、ニューヨーク市でこの法律が施行されてから、カリフォルニア州をはじめ少なくとも13区域で同様の法律が採用されているとSilver氏はいう。連邦政府の介入を求める声もあるほか、米国食品医薬品局(FDA)によるリスク教育を強化することもできるはずだと専門家は述べている。
別の専門家は、使用を禁じるだけでは不十分であり、消費者が健康的な食品の選び方を理解することが不可欠であると指摘している。Silver氏は、健康に有害とされる鉛の含まれる塗料が禁止された過去の例を引合いに出し、一度そのリスクが認識されれば、鉛を含まない塗料を選ぶのが当たり前になるはずだと述べている。
原文
[2009年7月20日/HealthDay News]
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