特定の人はいずれ必ず癌(がん)になり、その運命を変えることはできないと考えている人もいるが、実際は癌になりやすい人でも生活習慣の改善によって大幅にリスクを軽減することができるという。米国癌研究協会(AICR)のKaren Collins氏は「食事、体重、運動の3つを改善することにより癌の約3分の1を防ぐことができ、さらに禁煙を追加すれば現在の癌の半分以上を予防することが可能だ」と述べている。
AICRは、世界癌研究基金(WCRF)とともに、7,000件を超える癌研究についてレビューした報告書「食品、栄養、身体活動と癌予防:グローバルな視点(Food, Nutrition, Physical Activity and the Prevention of Cancer: A Global Perspective)」を発表している。
同報告書は、以下のように助言している:
- 体重:ボディ・マス・インデックス(BMI、肥満指数として用いられる)を21〜23に維持し、成人後の体重増加を避ける。BMIは24.9までが正常とされるが、癌予防のためには正常範囲内の最低値がよい。
- 運動:早足で歩くなどの適度な運動(moderate exercise)を1日30分以上行う。理想としては、1日に60分の適度な運動または30分の激しい運動(vigorous exercise)をするのが望ましい。また、テレビを見るなどの座りがちな行動を制限する。
- 食事:果物、野菜、全粒穀類などの植物性の食品を主に摂取し、糖分の多い食品、加工食品、ファストフードをなるべく避けるほか、赤身肉の摂取を週18オンス(約510g)以内に抑える。塩分は1日2.4g以内、アルコールは女性で1日1杯、男性で2杯に抑える。
- サプリメント(栄養補助食品):癌予防に有効な栄養素は食物から摂取するべきであり、サプリメントの利用は勧めない。
この勧告は「全か無か」というものではないと、Collin氏は強調している。例えば、健康的な体重には程遠くても、少しでもそれに近づけることに価値があるのだという。また、それぞれの面での改善がほかの面の改善を促すことにもなると同氏は述べている。
米ノースウエスタン記念病院(シカゴ)の乳癌専門医Virginia Kaklamani氏によると、乳癌の家族歴のある女性の場合、生活習慣の改善に加えてさらに積極的な予防措置を要することがあるため、遺伝カウンセリングについて医師に相談する方がよいという。ほかにも特定の癌の家族歴がある人は、その癌の発症リスクを評価する検査について医師に相談するよう、専門家は勧めている。
原文
[2009年6月3日/HealthDay News]
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